建築基準法で定められている耐震性能とは、簡単にいえば
中地震(震度5程度)で損傷しないこと
大地震(震度6程度)で大破、倒壊しないこと
の2点で、大地震時にとにかく倒壊させないことを目標にしています。 倒壊さえしなければ人命を守る可能性をぐんと高められるからです。
ただ、中地震で壁に一部ひびが入ったり(小破~中破)、大地震の揺れ で建物が傾き、継続使用できない可能性もあります。この点には注意してください。
耐震補強したからもう絶対安心、と単純に思い込まず、耐震補強工事の前に、どの程度の地震にどのように対応する補強内容なのか、専門家の説明を聞くようにしてください。
増築が伴うときは補強が必要な場合もあります。
耐震補強と同時に増築を考える場合は、注意してください。詳しいことは法規のページに書きましたが、増築規模や作り方によっては、手をつけるつもりのない 既存部分にも相応の耐震性能を求められ、補強が必要とされることがあるからです。
耐震改修を前向きに考えたくても、こういうことを
知っていないと途中で方針を変更せざるを得ないこともあります。そうならないようにするためには、計画の最初の段階で、専門家とよく相談して、できること
とできないことの見極めをしておくことです。
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